第64回定期大会

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第64回定期大会

第64回定期大会  2009年10月21日〜23日

 大会は、日本キリスト改革派教会の最上位の会議です。教派としての一致や調和は、この会議において確立されます。今回は、日本全国の日本キリスト改革派に所属する教会及び伝道所から、201名(議員としての登録数による)の牧師・長老が出席して会議が持たれました。現在の改革派教会の教勢は、以下のとおりです。教会138(独立教会86・伝道所52)、会員数9,777名(その内、現住陪餐会員は、5,293名)、牧師169名(その内、引退教師は40名)、長老335名。中会数は、6中会(東北中会、東関東中会、東部中会、中部中会、西部中会、四国中会)。


 今回、多くの時間を費やした議事は、「財務管理を検討する特別委員会」関連のものでした。内容は、教師共済会の不祥事問題を受けて、今後二度とそのようなことが起こらないように、財務管理の健全化を計るための現状分析と提案をするためのものでした。多くの資産を保有し、また運用もしている神戸改革派神学校の財務について特に議論がなされました。しかし、この件については審議未了のままに終わることになりました。改めて、このような重要課題に取り組むためには、どのように議論を積み重ねていくべきかを考えさせられる機会となりました。

 また、その他の重要な議事は、礼拝指針の改定が決議されたことです。10年余にわたって、委員として選出された牧師・長老方の地道な努力が積み重ねられて、今回の改定に至りました。

 礼拝指針は、改革派教会の礼拝についての基本的理解を定めるものです。
しかし、この改定によって、すぐに私たちの教会の礼拝が大きく変わるということはありません。しかし、新しい礼拝指針は、項目数も増え、内容も広がっていますので、教会全体が簡略に改革派教会の礼拝を理解する上で大いに役立つと思います。そのようにして、礼拝についての基本的な理解が教会全体で共有されていけば、基本的なものを大切にしながら、どの方向へ進んでいけばよいか、教会を挙げて考えることもできるようになっていくでしょう。その意味で、基準となるものが簡潔な言葉で言い表されることには大きな意味があります。さもなければ、牧師にすべてを任せて、それが牧師独自の考えなのか、それとも改革派教会の基本的な考えなのかを判断することもできないままに進まなければなりません。また、教会で議論することもできません。基本的な考えが共有され、情報が正確に共有されてはじめて、議論ができるようになります。


 議論は論争とは違います。
議論は積み重ねていくことを目指しますが、論争は相手を打ち負かすことを目指します。必要なのは議論です。議論のできる教会として成長することを目指すのが、聖書的教会にふさわしいことでしょう。
「相談しなければ、どんな計画も挫折する。参議が多ければ実現する。」(箴言15:22)


 礼拝に関する様々なことに問題意識を抱いたならば、気軽に礼拝指針をご覧になってみてください。基本的な考え方を共に身に着けて参りましょう。(*新しい礼拝指針は、大会時報202号に掲載されています。その案文のまま採択されました。)