『ウエストミンスター小教理問答 第67、69問』

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『ウエストミンスター小教理問答 第67、69問』

『ウエストミンスター小教理問答 第67、69問』 2010年10月3日

問67 第六戒は、どれですか。

答 第六戒はこれです。「あなたは殺してはならない」。

問69 第六戒では、何が禁じられていますか。

答 第六戒が禁じている事は、私たち自身の命を奪うこと、あるいは隣人の命を不当に奪うこと、またその恐れのあるようなすべての事です。


「第六戒が禁じている事」
 ウエストミンスター大教理問答(問136)は、次のように教えます。

①社会正義、合法的戦争、止むをえない防衛の場合以外に、すべて自分または
 他人の命を奪うこと。

②生命保持の合法的な、または止むをえない手段を無視したり撤回したりする
 こと。

③罪深い怒り、憎しみ、うらやみ、復讐心。

④すべての過度の情欲、取り乱した思いわずらい。

⑤食物、飲物、労働、娯楽に度を過ごすこと。

⑥人を怒らせる言葉、虐待、口論、殴打、傷害。

⑦その他、だれのであれ命を滅ぼすようになるすべてのこと。

 
 「あなたは殺してはならない」という戒めの下に、聖書はきわめて広範囲にわたる命令や勧めを与えています。これは他の戒めにおいても同様ですが、改めて確認しておきたいと思います。ウエストミンスター大教理問答は、そのことについて次のように教えています。「一つの罪あるいは義務のもとに、同じ種類のすべての罪あるいは義務が、そのすべての原因・手段・機会・その情況・それへの挑発と共に、禁じられ、あるいは命じられている。」(問90の第6項)

 主の戒めを正しく学ぶならば、私たちはいかなる時にも歩むべき道を見出すことができるでしょう。時が良くても悪くても、行うべき「あのこと、このこと」がここにあります。

「どのようにして、若者は歩む道を清めるべきでしょうか。あなたの御言葉どおりに道を保つことです。」(詩編119:10)

「広大なのはあなたの戒めです。」(詩編119:96)

しかも、それは個人的な戒めにとどまらず、公的な責任を果たす際にも行くべき道を指し示しています。イスラエルの王には

「律法の写しを作り、それを自分の傍らに置き、生きている限り読み返し、神なる主を畏れることを学び、この律法の言葉とこれらの掟を忠実に守らねばならない」(申命記17:18-19)

と命じられていました。それは、王が同胞を見下して高ぶることがないようにするためでした。主の御前にへりくだるなら、道は示されます。