『ウエストミンスター小教理問答 第42、82問』

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『ウエストミンスター小教理問答 第42、82問』 2011年11月27日

問42 十戒の要約は、何ですか。


答 十戒の要約は、心をつくし、精神をつくし、力をつくし、思いをつくして、主なる私たちの神を愛すること、また自分を愛するように私たちの隣人(りんじん)を愛することです。

問82 神の戒めを完全に守れる人が、だれかいますか。


答 ただの人は、堕落以来、この世では、だれも神の戒めを完全には守れず、日ごとに思いと言葉と行いによって破っています。



「主なる私たちの神を愛すること・・・私たちの隣人を愛すること・・・」


  結局、十戒が求めているのは愛です。このことに関して適切な答えをした律法学者に対して、主イエスは「あなたは神の国から遠くない」と言われました。(マルコ12:34)福音を信じて救われることへと近づいているのです。

 十戒は、どのような時にも神を愛するとはどういうことなのかを教えています。隣人についても同様です。どのような時にも隣人を愛するとはどういうことなのかを教えています。確かに自分を苦しめる人を好きになることはできません。しかし、「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」と主はお命じになりました。(マタイ5:44)敵に対しても、私たちは隣人としての義務を持っています。十戒は、自分の好き嫌いによらずに、「愛する」とはどういうことなのかを教えています。

「日ごとに思いと言葉と行いによって破っています。」


  神の戒めを完全に守れる人とは、神に対して誇りをもって大胆に近づくことのできる人です。しかし、聖書が私たちに教えていることは、そのような人は一人もいないということです。

「善のみ行って罪を犯さないような人間はこの地上にはいない。」(コヘレトの言葉7:20)

確かに、人に対しては自分の誇りをたくましくすることもできるでしょうが、神に対してはできません。
「わたしたちがイエスから既に聞いていて、あなたがたに伝える知らせとは、神は光であり、神には闇が全くないということです。」(ヨハネの手紙第一1:5)そのような神に対して、「自分に罪がないと言うなら、自らを欺いており、真理はわたしたちの内にありません。」(ヨハネの手紙第一1:8)神を正しく知れば知るほど、神に対する人間の誇りは取り除かれます。それが信仰の法則です。(ローマの信徒への手紙3:27)そのようにして誇りを取り除かれることこそ、神との永遠の交わりに入るために通らなければならない道です。