『ウエストミンスター小教理問答 第31問』 2013年7月14日
問31 有効召命とは、何ですか。
答 有効召命とは、神の御霊の御業です。これによって御霊は、私たちに自分の罪と悲惨とを自覚させ、私たちの心をキリストを知る知識に明るくし、私たちの意志を新しくするという仕方で、福音において一方的に提供されるイエス・キリストを私たちが受け入れるように説得し、受け入れさせてくださるのです。
神の御霊(聖霊)のおはたらきによって
キリストの御言葉をほんとうに聞けるようになるのは、人の力でできることではありません。福音を聞いても聞かないのが、人の心です。石のような心が変えられて、キリストの御言葉を聞いて恐れたり力づけられたりしながら、キリストと共に新しい道を歩み始めます。これは、神の御霊(聖霊)が私たちのうちに働いてくださっているからです。
あのペンテコステの日、人々はペトロの説教を聞いて大いに心を打たれました。数十日前には、「十字架につけろ」と叫んだ人々もいたでしょう。しかし、彼らの罪をはっきりと指摘するペトロの説教を聞いて、こう言い出しました。
「兄弟たち、わたしたちはどうしたらよいのですか。」(使徒2:37)
心の目が開かれ、キリストが自分たちのために何をしてくださったかが分かり始めたのです。これこそ聖霊のお働きです。
「わたしたちは、世の霊ではなく、神からの霊を受けました。それでわたしたちは、神から恵みとして与えられたものを知るようになったのです。」(第一コリント2:12)
そして、聖霊のお働きによって、キリストの御言葉を聞き続ける人々は、救いにふさわしいことを望み、行うようになります。しかも、目には見えなくても、キリストが共におられること、神が共におられることをますます知ります。(フィリピ2:13)そのお働きに自分の身を委ねたパウロは、次のように告白しました。
「キリストがわたしの内に生きているのです。」(ガラテヤ2:20)