【今年度の教会目標】 『祈る教会』80
「わたしは、自分の置かれた境遇に満足することを習い覚えたのです。」
(フィリピ4:11)
「習い覚えた」とは、経験から学んだということです。
経験から学んだということは、最初は恐れたり、思い煩ったりしたということでもあります。
ただ、そのままではなく、そこから始まって
「自分の置かれた境遇に満足することを習い覚えたのです」。
わたしたちは、境遇の変化によって喜んだり悲しんだりしています。
しかし、パウロは、そのような変化には関係なく、
どのようなときにも喜んで生きるように、学び続けてきました。
「貧しく暮らすすべも、豊かに暮らすすべも知っています。
満腹していても、空腹であっても、物が有り余っていても不足していても、
いついかなる場合にも対処する秘訣を授かっています」。
(4:12)
そのように学べたのは、彼が特別な人だったからではありません。
彼をとらえてくださったキリストが特別だったからです。
「わたしを強めてくださる方のお陰で、わたしにはすべてが可能です。」
(4:13)
いずれにせよ、わたしたちの心が石のように固いものでない限り、
境遇の変化には鋭く反応せずにはいられません。
しかし、キリストを知るパウロにとって、どのようなときも神と共にあることこそ、
自分の最も基本的な境遇であることを学び続けたのでしょう。
「わたしは、自分の置かれた境遇に満足することを習い覚えたのです。」
このことは、わたしたちも学べるし、学ぶべき事柄です。