『決して恐れない』
「わたしたちは決して恐れない、
地が姿を変え、山々が揺らいで海の中に移るとも、
海の水が騒ぎ、沸き返り、その高ぶるさまに山々が震えるとも。」
(詩編46:3~4)
他の人はどうであれ、「わたしたちは決して恐れない」。
わたしたちが特別に強いものだからではありません。
むしろ、自分の弱さを知って、神に依り頼んで、従うものだからです。
わたしたちの強さは、自分自身にはありません。
自分の知恵や力は、たかが知れています。
それに基づいて「決して恐れない」と言えるようなものは、わたしたちにはありません。
共にいてくださる神のゆえに、言います。
神は、「苦難のとき、必ずそこにいまして助けてくださる」。
だから、「わたしたちは決して恐れない」。
信仰に基づくこの平安は、この世にあって常に試され続けます。
いろいろなことが恐ろしく思われます。
しかし、試されてどこかへ消えてしまうような平安ではありません。
試されつつも、神に従う限りますます明瞭になり、豊かになる平安です。
何が起ころうとも、「決して恐れない」。
その土台が、自分ではなく人でもなく、神だからです。
この平安の中を生きるために、わたしたちは何よりもまず神を知らなければなりません。
どんなことが起ころうとも、
どんな人々が現れようとも、
それらにはるかに優って恐れるべき神を知り続けなければなりません。
そのような神の助けを、日々に知る人々は言います。
「わたしたちは決して恐れない、
地が姿を変え、山々が揺らいで海の中に移るとも、
海の水が騒ぎ、沸き返り、その高ぶるさまに山々が震えるとも。」