『ここは天の門だ』
「ここは、なんと畏れ多い場所だろう。
これはまさしく神の家である。
そうだ、ここは天の門だ。」
(創世記28:17)
ヤコブは、とても苦しく心細い旅の途中、一つの夢を見ます。
これから先の希望も見えないときのことでした。
聖書にはこう書いてあります。
「とある場所に来たとき、日が沈んだので、そこで一夜を過ごすことにした。
ヤコブはその場所にあった石を一つ取って枕にして、その場所に横たわった。
すると、彼は夢を見た。
先端が天まで達する階段が地に向かって伸びており、
しかも、神の御使いたちがそれを上ったり下ったりしていた。」
(28:11~12)
その夢のあと、神はヤコブに次のように語りかけました。
「見よ、わたしはあなたと共にいる。
あなたがどこへ行っても、わたしはあなたを守り、必ずこの土地に連れ帰る。
わたしは、あなたに約束したことを果たすまで決して見捨てない。」
(28:15)
今までも神を信じて歩んできたヤコブでした。
祖父のアブラハムや父のイサクが、神を信じて、
どのように導かれてきたかは、彼もよく知っていたでしょう。
また、そのアブラハムの神、イサクの神を信じて、子供のときから彼も祈ってきました。
しかし、父の家を離れて、孤独で希望も見えないような旅を始めたとき、
神からも離れるように思われたのではないでしょうか。
まさにそのとき、神が語りかけてくださいました。
どんな場所であろうと、神の言葉を聞いて、
神が共におられると気づかせていただく場所、
その場所こそ、どこであれ、神の家、天の門です。
「まことに主がこの場所におられるのに、わたしは知らなかった。
ここは、なんと畏れ多い場所だろう。
これはまさしく神の家である。そうだ、ここは天の門だ。」
(28:16~17)